ニュースの感想

  麻生副総理が発言を撤回されました。麻生副総理の真意がどこにあったにせよ、文字面を見る限り、「ナチスのやり方を参考に憲法を改正したい」と言っているようにしか見えず(少なくともそう理解する人が多数存在することは、疑いようもありません)、撤回は当然だと思います。

 問題は、田中角栄元首相が言っているように「投げた石ころと言葉は帰ってこない。」ことでしょう。麻生副総理がどれほど好人物でも、真意が如何に異なっていても、この言葉を発した人が日本の副総理、財務大臣の椅子に座っている限り、世界の少なくない数の人が、日本政府を「一部にせよナチス的価値観を共有する政府」と見ます。そして世界の一定数の人が、これを意図的なネガティブキャンペーンに使います。今後3年間麻生副総理がその地位にとどまることは、日本維新の会がこの3カ月日本国内で通った轍を、日本国が3年間国際社会において通り続けることを意味します。
 身につまされるのであまり言いたくはありませんが、それは、再び飛躍しようとしている日本に、取り返しのつかないダメージを与える危険を、強く内包します。

 私は自民党時代に、それぞれほんの短い時間ですが、麻生副総理とお話をしたことがあります。少々恐縮な言い方ですが、氏が誰に対しても気さくな、悪意のない好人物であることは、私の様なものにも、すぐに分かりました。
 しかし、一度発してしまった言葉は重く、今回その重さは、国家全体の将来を危険にさらす可能性を有します。それを回避する最善の策は、野党や(自分のことで恐縮です)諸外国が騒ぐその前に、麻生副総理自らが辞表を安倍総理に預け、安倍総理がこれを慰留することなく受理することでしょう(内閣改造という手もありますが)。

 政界の大先輩に対して繰り返し恐縮至極ですし、自民党党内力学的に極めて難しいことであることはよくわかりますが、国家百年の大計の為に、氏が、総理が、政府が、自民党が、勇気ある決断をされることを日本国民として期待します。


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コメント

 内容が内容だけに、発言一つで大問題となってしまいましたね。
 「口は災いの元」。この言葉を今一度、全ての政治家が、噛み締めなければならないと思います。

  • Posted by 新潟県民
  • at 2013/08/01 18:19:15

麻生副総理を支持します。何より一番悪いのはミスリードしようとする日本のマスコミ。本当に日本の為を思うなら腐ったマスコミをなんとかして下さい。

  • Posted by エム
  • at 2013/08/01 23:20:01

さんざん自身の首相時代、マスコミの捏造に苦しめられた麻生さんらしからぬ・・・というか、いつものあれが麻生さんなんでしょうね

共同通信を始めとして、全文を載せるサイトが増えてきましたが
さすがにあれを読んで、ナチスを賞賛しているというのは無理がありますが
朝日新聞のようなメディアにとっては、発言の一部を取り出すことを仕事にしているところにしてみれば、さぞかしおいしい発言だったでしょう

ちょっと気になるのですが、米山さんってマスコミの捏造に対してものすごく寛容ですよね
騙す方が正義、騙される奴が悪いとまでは行きませんが
結構近いところありますよね

私は次のサイトで全文を耳にしました。

http://www.youtube.com/watch?v=StrDcGjTAs0

それが、米山さんが「ナチスから何を学ぶのか」でお示しいただいた記事のようになるのですね・・・。

麻生太郎副総理兼財務相は29日夜、都内で講演し、憲法改正をめぐり戦前ドイツのナチス政権時代に言及する中で「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。
誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べた。「けん騒の中で決めないでほしい」とし、憲法改正は静かな環境の中で議論すべきだと強調する文脈の中で発言した。〔共同〕

青山も言っているように、従軍慰安婦問題(ありもしなかったことをでっち上げて日本を叩く行為)と同じ構造ですね。

日本国内に日本国を落としいれようとするマスコミを始めとした勢力が居るのは忌ま忌ましいところですが、そういう勢力に騙されないようにしなければなりませんね。

  • Posted by 阿部伸一
  • at 2013/08/02 10:28:22

野党は待ったましたとばかりに足引っ張る事に懸命です。
正直言って呆れてきます。
それ以外付け入る隙がないのかと。
哀れな事です。

  • Posted by とおりすがり(元)
  • at 2013/08/02 14:48:11

新潟県民さん、エムさん、いちろうさん、阿部伸一さん、とおりすがり(元)さん、コメントありがとうございます。

ご意見は拝聴しますが、エムさん以下の「麻生副総理絶対擁護、マスコミ悪玉論」に私は賛同しません。日本国内でそのように虚勢を張られて麻生副総理の発言を正当化されるのは自由といえば自由ですが、それが海外からどのように見えるか、そしてそれが日本の国益にどのような影響を及ぼすかを考えられないのは、明らかに片手落ちと思います。また、そもそも野党もマスコミは時の権力を批判するのが仕事といえば仕事です。野党やマスコミの権力批判すら許さないような雰囲気は、健全ではありません。皆さんが自民党の支持者なのはよくわかりましたが、お互いに批判は批判として受け止め、健全な議論ができることを期待します。

  • Posted by 米山隆一
  • at 2013/08/02 16:42:23

米山さんのブログ上なのでこれ以上書きませんが、もう一度コメントをさせていただきます。

私も米山さんが「ナチスから何を学ぶのか」でお示しくださった記事だけを見れば、「やはり、麻生太郎はアホ太郎だった。」と思ってしまいますが、全文を踏まえれば、麻生はナチスを反面教師にした発言をしていると思います。
したがって「ナチスから何を学ぶのか」のブログを書いた時点で、米山さんは全文を把握していたのだろうかという疑問を持ちました。

私は自民党を支持したいわけではありません。保守支持かな・・・。
とりあえず、対外的にも今のところはねじれを解消して一枚岩の日本であったほうが良いと思っていますので、この選挙は自民党が勝ったほうが良いと考えていました。
言うまでもなく、ねじれ解消といっても民主党政権であっては困ります。

また、麻生を擁護するつもりはありませんし、野党やマスコミの権力批判は悪くは無いと思います。
ただ、野党やマスコミも健全な議論や批判をして欲しいものです。

簡単に言ってしまえば、麻生はもっと言葉を選ぶべきだったということでしょう。
しかしそれ以上に「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べたというまとめ方は、私も健全だとは思えません。

野党やマスコミも、権力を批判するのは良いにしても、外国と一緒になって日本叩きをやるのであれば困ったものだと思います。
だから、そういう勢力に騙されないようにしたいと思っています。

  • Posted by 阿部伸一
  • at 2013/08/02 19:56:47

の夏、私は大いに生き方を反省しました。いい人に戻ろうと思いました。いい人に戻れば、「米山隆一さんの政策は素晴らしいから演説を聞きに行こう」と言ったり、投票依頼も今回の10倍はできたりで実際に名前を書いてくれる人が20倍(これは可能な数字)だったと思います。
麻生発言。これが居酒屋トークであったら、まぁどこでも油断はできないですね、と言いたいところですが、副総理にして財務・金融相の麻生さんが講演でされた発言だから、国際社会において日本が被るダメージは大きいですよね。私も「え、ナチスに学ぶ~?」って最初受け取りました。
石原暴言の時、「言っていい人、悪い人…」のお話があって、石原さんは自民とか「たちあがれ」とか維新に関係なく言わなくてもいいこと言ってしまう人なのだと思います。
麻生さんは、「言ってしまう人」で、別に自民党を擁護するわけではないけれど、麻生さんのキャラクターが、なんとなく同情論まで作ってしまうのかなと思います。

米山先生のブログで感想や批判?をコメントする方々は米山先生に「好意の窓」を開いている人達ですよね。先生が反論までして下さることは、物凄くありがたいと思います。
でも「皆さんが自民党支持者…」は少し違いますよ。先生が「敵意の壁」を作ってしまったらこのブログで集ったり、憩ったりする人たちは寂しいですよ。

これも先生の片言隻語を捉えた訳ではなく、よくも悪くもコメントする人たちが増えていくことこそが、先生の政策や主張が広まっていくことだと言いたいのです。あ~、先生私を嫌いにならないでください。  何、とっくに嫌い。そんなこと言わないでね。

  • Posted by あゆみ
  • at 2013/08/02 21:17:39

先ほどのコメント重大な間違いをしました。実際に名前を書いてくれる人は2倍と言いたかったのです。私はバカです。ごめんさい。

  • Posted by あゆみ
  • at 2013/08/02 21:28:03

あゆみさん、コメントありがとうございます。

そうですね、「自民党を支持している」は余計でした。訂正し、謝ります。「名前を出して意見を言ってくれている。」ことにも心より感謝いたします。これに懲りず今後とも闊達な議論ができればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

  • Posted by 米山隆一
  • at 2013/08/03 06:14:25

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