米山隆一の10年先のために

　本日衆議院が解散され、いよいよ、来る8月30日に、解散総選挙が行われることとなりました。公認証書を取りに東京に向かう新幹線の中で、私はこの原稿を書いています。

　ここに至るまでの間、自民党は大変な迷走を続けてきました。私がこの原稿を書いている今現在、自民党の選挙公約＝マニュフェストは定まっていません。

　私は、現在の自民党が数多くの問題を抱えていること、そしてその結果もたらされた政治の混迷によって、日本が今、不安と混迷の中にいることを、率直に認めたいと思います。

　しかし、だからこそ私は、何が何でもこの政治を立て直さなければならないと思っています。
　
　日本は、今、大きな問題を抱えています。

　少子高齢化によって人口構成が大きく変わったにも関わらず、日本の社会保障制度は高度成長期に作られた古い制度のままです。医療費は不足し、年金は十分でなく、必要な介護が受けられない、そんな状況が長らく放置されています。
　私は是非、抜本的な社会保障制度改革を行って、誰もが安心して医療を受けられ、誰もが老後を不安なく過ごせ、誰もが必要な介護を受けられる、そんな日本を作りたいと思います。その為には、大きな制度変更が必要になるでしょうし、国民負担の増加も含めて、多くの議論が生じるでしょう。しかし、それらの問題から逃げずに、正面から問題を提起し、国民と伴に解決策を探す、それが政治の役割だと私は思います。

　サブプライムローン問題に端を発した金融危機以後、日本経済を取り巻く環境は一変しました。中国・インドと言った新興国が台頭するなかで、製品価格の低下と原材料価格の高騰が生じ、今まで通りにやっているだけで、「世界第2位の経済大国」で居られる時代は、とうに過ぎ去りました。にもかかわらず、日本の競争力を維持する為の政策は、今なお十分でありません。
私は、政府が地方・中小企業対策で一人一人の雇用をまもりながら、新たな技術の開発を積極的に支援し、日本の成長の最大の原動力である人材の育成＝子供達一人一人の能力を高めていく教育改革に取り組むことで、是非とも経済を発展させ、今後とも日本を「誰もが豊にくらせる、世界で最も繁栄した国の一つ」にし続けなければならないと思います。

　そしてこの二つを実現する為に、私は全力で霞ヶ関改革－官僚制度改革に取り組み、政治による官僚のコントロールを実現し、公務員の天下りを全廃し、税金の無駄遣いをゼロにしていきたいと思います。政治が適切なリーダーシップを発揮して、その結果浮いた財源を使ってこそ、上述の社会保障制度改革と経済発展が実現可能となるからです。

　巷では、「政権交代」が声高に叫ばれています。私は「政権交代の可能性」が民主主義に必要であることを否定しません。これによって、自民党と民主党が切磋琢磨してこそより良い政治が実現できるからです。
　しかし、今私達に問われているのは、「政権交代」だけでしょうか？私は今本当に問われているのは、故郷の　　未来、日本の未来だと思います。

　残る40日間、明日の故郷、明日の日本を作る為に全力で戦って参りますので、変わらぬご支持・ご声援を心よりお願いいたします。