総裁選

  • 米山 隆一
  • at 2006/9/09 08:41:29
 本日自民党総裁選が公示され、下馬評どおり安倍、麻生、谷垣の3氏が立候補しました。誰もが分かっているとおり「誰を次期総裁に選ぶか」と言う意味での総裁選は福田さんが不出馬を表明した7月21日の時点で終わっています。それでも安倍さんにとっては次期政権への信任投票、麻生さん、谷垣さんにとっては次の次への布石と言う意味があるので各陣営は必死で動くでしょうし、その中で政策論争が展開されることは有意義なことだと思います。各陣営の主張や動きについてはマスコミで十分報道されていますので、それらはおいておいて、「私にとっての総裁選」と言うことで少し書きたいと思います。
 身の程知らずを承知の上ですが、私はいつかは総理総裁と思っています(それが自らの考える政策を実現する最も直截な道なので、何らかの政策を実現したいと考える人は、実のところほとんどそう思っていると思います)。それは果たして現実的でしょうか? 三氏の中で最も若い安倍さんは38歳初当選、5期13年で今回ほぼ確実に総裁になります。麻生さんは39歳初当選、9期27年、谷垣さん37歳初当選、9期23年です。私は38歳初落選で明暗は分けていますが、数字として無理ではありません。勿論最短コースを歩んだ安倍氏を始めとして3氏とも2世、3世の名門の出で、それが無ければ無理と言う考え方も成立しますが、我が郷土が生んだ田中元総理は農家の倅から身を起こしています。同じ農家の倅である私にチャンスがないと言うことは無いでしょう。実はそうしてみると、次世代の人は勿論、私と同世代の全ての人にチャンスはあるのだと言うことになる様に思います。
 このチャンスはしかし、「責任」と言うことでもあります。政治家は権力を持つまでは「如何に語るか」が大きな部分を占めますが、権力を握ったらもう言い訳は不可能で、「如何に成し遂げるか」が最大の焦点になります。私は安倍さんの政策に共感するところが多いので安倍政権に期待するところが大なのですが、同時にもし安倍さんがその実行に失敗したら、安倍さんの掲げる政策は当分の間日の目を見なくなってしまうという恐れも感じます。人々の支持を得て自らの政策を実現するチャンスに恵まれたものは、なんとしてもそれを実現する力量を備えている責任があると、私は思います。
 10年後の総裁選に私の姿があるのか、それ以前にその時私が政治の場にいるのかそれは全く分かりません。しかし、私の同世代の誰か一人がその場に立っていることはほぼ間違いないでしょうし、私がその一人である可能性もゼロではないでしょう。そうである以上、その時自らの言葉に責任を取れるだけの力量と技術を身につけるべく10年間研鑽し続けることが、人を説得しようとして言葉を発したものの責任であると、私は思っています。
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コメント

安倍氏の出馬表明でようやく立候補者の顔ぶれが決まったようですね。 全員が世襲候補で「特徴なし」。 自民党では世襲議員でなければ「総裁」になれないのですか? それとも「人材の枯渇」ですか? 「安倍氏で決まり」のようですが、ちょっと恥ずかしいのでは? それでも「80%」の議員さんが「御輿」を担ぐそうですね。 これで「自民党もぶっ壊れる」でしょう。 以下は安倍氏に対する批判的な評価です。 ◎ 安倍普三氏、総裁選挙に立候補を表明 予定通り1日に立候補を表明し、政権公約も発表したが「あいまいさ」が目立ち、評判はかんばしくないようである。 外交・安全保障では持論を薄め、焦点の靖国神社参拝には触れずじまい。 消費税論議への考えも示さなかった。(朝日新聞) 総理大臣の重要な資質の一つに「歴史認識」がある。 特に明治維新以降の「戦争に関する評価」は、外交問題や安全保障問題にとって非常に重要な要素である。 しかし、安倍氏は自分の考えについては曖昧にして語らず、「歴史認識については、基本的には歴史家に任せるべきではないか」というだけである。 「語らず」と言うよりも「語れず」と言うべきではないだろうか? 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という諺がある。 自分自身の歴史観を持たず、何事も「歴史家にゆだねる」では、一国の総理としての資質を疑わざるを得ない。 このような人物に「国を任せてよいのだろうか?」と心配である。 ★ 安倍氏の政権公約を斬る 安倍氏が発表した政権公約「美しい国、日本」について、私なりに斬ってみたい。 1. 政権の基本的方向性 * 文化・伝統・自然・歴史を大切にする国 「歴史観」を持たない安倍氏が、ここで言う「歴史」とは「どのようなもの」だろうか。 自分に都合のよい「評価」を与えられた歴史だけでは困るのだ。 ここで、特に力点を置いているのが「新たな時代を切り開く日本にふさわしい憲法の制定」である。 「新たな時代を切り開く日本」とはどんな国なのか、「美しい国」とはどんな国なのか、まったく説明がない。 なにもビジョンを持たない総理が「新しい憲法を作る」と言われても、どのような憲法が出来るのか?空恐ろしい。 * 自由と規律の国 「自由と規律」は相反する事象である。このバランスを「どのように取るのか」が問題であるが、このことについての説明はない。 そして、安心と安全を「国民の手に取り戻す」と書いているが、「それは、今はどこにあるのか?」、「どのようにして取り戻すのか?」まったく意味不明である。 * イノベーションで新たな成長と繁栄の道を歩む国 「イノベーションによる経済成長」とうたっているが、イノベーション(技術革新)は経済活動の原動力であり、官・民の協働によって成果を上げるべきものである。 これを成功に導くものは、「国民の福祉向上」という大きな目的を共有することであろう。 官が狭義に解釈して単に「GDPの成長」のみを追っかけるのでは失敗に終わる。 このことを「認識しているのか」が問われよう。 * 世界に信頼され、尊敬され、愛される、リーダーシップのあるオープンな国。 至極当然なことであるが、どれ一つとして実現できてはいない。 今までどうして努力してこなかったのか?。 なぜ出来なかったのか?。自問自答が求められる。 こう言うと「自虐的だ」と批判されるかも知れないが、今の日本の「国際的な評価」は胸を張って誇れるほどのものではない。 尊敬されているか? 「ノー」。 信頼されているか? 「ノー」。 リーダーシップがあるか? 「ノー」。 オープンな国か? 「ノー」である。 過去の反省と、これからの取り組みについて、具体的に語ることが必要である。 しかし、「歴史認識」を持たない総理では困難だろう。 その他 2. 具体的政策  3.健全で安心できる社会の実現 4.主張する外交で「強い日本、頼れる日本」 などが並んでおり、どれもみな当然なテーマではあるが、「なにを今さら」という感じである。 このように、「公約」として取り上げているテーマは、政治が取り組まなければならないことばかりである。 しかし「なぜ、これからなのか?」を明確にし、それらを実現するための具体的なプロセスを提示しなければ、すべて「絵に描いた餅」であり、実現はおぼつかない。 小泉総理は「ワンフレーズ」でごまかしたが、安倍総理?は「総論だけで中身はない」と批判されても致し方ないだろう。 特に多くの国民が心配している「年金」、「格差社会」、「経済政策」に関しては、まったく関心を示していない。これでは知っている言葉を並べたてた「高校生の作文」と揶揄されても「しょうがない」か?。 国民の「政治不信」は、いつまで続くのだろうか? みんなでじっくりと考えてみようよ。

  • Posted by シンコー
  • at 2006/09/11 12:48:12

二度目の投稿になります☆政治家志望のりぃです^^ 今回の総裁選、私はなんだか気が抜けてしまぃました>< 私も安部さんの政治には期待しているところが大きいです。小泉さんが「自民党をぶっ壊す」をスローガンに掲げたとおり、国民の目からしては心地良い改革を行ってくださったんですが、後半はぁまり評価できなぃんじゃなぃかなぁ……と。総理総裁……米山さんに頑張ってほしいです。応援してます。「如何にして成し遂げるか」。国民と政策という約束をしたら、果たさなければならない。そんな強い熱意が伝わってきました。 余談ですが、私もとある選挙を控えています^^; 中学校の生徒会選挙に過ぎないのですが、何だか緊張します……!! 最後に、米山さんも総理総裁を目指して頑張ってくださいね!! 乱文失礼致しました。。。

  • Posted by りぃ
  • at 2006/09/11 21:46:38

コメントのほうしさしぶりにさせていただきます。米山さんのような若くて志のある総裁が10年後に誕生すれば政治に新しい風が流れると思います。2、3世が強いというのは確かですが、それを打ち破る可能性が米山さんにはあると期待しています。ところで、10年後、自民党は与党となっているかどうか不安です。2大政党制が進む中で、民主党の小沢代表は政権交代を掲げています。米山さんは10年後の自民党はどうなっていると思ってらっしゃいますか? 駄文失礼いたします。

  • Posted by くさかべ
  • at 2006/09/13 15:06:48

 りぃさん、コメント有難う御座います。小泉改革が後半失速したのは確かにその通りでしょう。これにもう一度しっかり取り組んで実のあるものにすることは、次の政権の使命だと思います。  生徒会選挙、素晴らしいことです、頑張ってください。因みに私は小学生のときは児童会長に当選したのですが、中学生のときには生徒会の選挙に立候補して、落選しています(笑)。でも落選してもそこから学ぶことはたくさんあります。勿論当選すれば、そこからも、そしてその後の生徒会の実務からも多くを学べます。  いずれにせよ人間は、「やってみること」からしか学ぶことが出来ません。若い力でいろいろなことに挑戦して、たくさんのことを学んでください。それはりぃさんの人生を、きっと豊かで実りあるものしてくれます。

 くさかべさん、コメント有難う御座います。自民党の10年後の姿は、正直分かりません。民主党は勿論敵方ではありますが、その存在によって自民党に緊張感がもたらされ、自民党の改革路線が始まったことは事実です。最終的には政権交代可能な2大政党制が実現することが、日本の政治にとって望ましいことも間違いないでしょう。10年後の自民党にとって重要なことは、与党であるか否かではなく、既得権益に縛られず、国民の声を広く吸い上げ、常に新しい時代に対応できる政党であり続けることだと思います。私は自民党の一員として、自民党をそういった組織にする為に、全力を尽くしたいと思います。

 シンコーさん、コメント有難う御座います。安倍さんの「美しい国へ」に抽象論が多いのは、率直に言って事実だと思います。ただ「多くの人にメッセージを伝える」と言うことを重視すると、どうしてもそうならざるを得ない部分もあるので、具体論は是非今後の展開と実現に期待していただいて、ご容赦いただけると幸いです。    「2世、3世」に関しては、実を言うと私も前回の選挙を行うまでは、反発がありました。しかし実際に自分で選挙を行ってみて、2世、3世の政治家が多くなるのも「止むを得ない部分もあるのかな」と思うようになりました。  ブログに書いたとおり、政治家の評価は最終的に「何を成し遂げたのか」という結果でなされるべきだと思います。そして政治の世界では、何かを成し遂げる為に最も重要なのは、「人を説得すること」だろうと思います。「2世、3世」であることが「人を説得する」上で効果があり、事を成し遂げるのに現実的に役に立っているなら、それを持たないものが非難するのは、すくなくとも「政治」と言う土俵の上では、お門違いであるように思います。    自らの言葉を権威付ける「先代」を持たない私が他人を説得し、何かを成し遂げる為には、私はそれに代わる何かを、身につけなければなりません。それは努力であり、実績であり、そして私のまだ知らぬ何かでしょう。それを自らのものとする為に、私は全力で取り組んでいきたいと思います。

10年後の総裁選への出馬表明、壮大な目標ですね。経歴を拝見すると人並以上過ぎる努力をされたと思います。総裁選に向けても多大な努力を払う決意には信頼性、現実性を感じます。頑張って下さい。ところで、どうすれば、これ程の努力ができるのですか。

  • Posted by ランラン
  • at 2006/09/15 22:42:57

 らんらんさん、コメント有難う御座います。仕事を先延ばしにして寝てしまった朝にこのコメントを読みまして、妙に気恥ずかしい気分でした。「努力」と言う言葉こそ、「言うは易く、行うは難い」ものはないと思います。これも言葉の上でのことになってしまいますが、ともかくもやるべきことから逃げずに取り組んで行きたいと、思います。今後とも宜しくお願いします。

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