米山隆一の10年先のために

　WBCで日本が優勝しました。大変素晴らしいことで、まずは心より祝福したいと思います。

　因みに私は割と口が悪いので、準決勝あたりでは、「イチローは調子が悪いんだから使っちゃだめだよ」とか「ダルビッシュ今一だよねぇ」とかと言って一緒に観戦している皆さんの顰蹙をかっていたのですが、昨日の戦いには脱帽しました。私のコメントなんて眼中にないとは思いますが、イチロー選手、ダルビッシュ選手、お許し下さい（苦笑）。

　さて、そういった純粋な喜び以外に今回のWBCから学べることが二つあると私思います。第1は、なんと言っても「やっぱり勝つって素晴らしい！」でしょう。仮に日本が負けて準優勝でも勿論選手の健闘は称えられたでしょうが、それでも日本中がこれほどの喜びに沸き返ることはなかったでしょう。是非経済でも外交でも、「現状で十分」「競争はやめよう」なんて言わずに、どんどん世界の競争に参加して、「勝つ」日本を作っていきたいと思います（負けたら負けたで、勝つまでやれば良いだけのことです）。

　第2は、ちょっと悔しいのですが、「アメリカ人、やっぱりたいしたものだな」という所でしょうか。WBCはメジャーリーグによって運営されています。何のかんの言って今回のWBCで一番儲けたのは、メジャーリーグだったりします。日韓戦が異様に多かったのも、「日韓戦は韓国系の人がやたらとチケットを買ってくれるゴールデンカードだから」運営サイドが意図的に仕組んだものだと言う話もあります。これを「拝金主義」と言って批判するのは簡単ですが、彼らが始めたからこそ私たちは今回のWBCを楽しめたのであって、大風呂敷を広げる構想力、世界の関係者をまとめて興業を行うプロモーション能力、その興業をサポートする金融能力、その他諸々のノウハウを、私たちは是非見習うべきでしょう。

　いずれにせよ、WBCは終わりました。「やっぱり勝って素晴らしい！」と言う教訓（？）を生かすべく、来るべき総選挙では是非勝利を収めて、シャンパンシャワーならぬ「地酒シャワー」で勝利を祝いたい思います（もちろん美味しいお酒をかけるなんてもったいないことはせずに、「浴びるように飲み」ますが－笑）。